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創作衣裳人形

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MIXシリーズ

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創作衣裳人形

    


 衣裳人形というのは日本の伝統人形の一つだ。 古くは井原西鶴の小説にもその名が見えていて、貞享年間(1684〜1688)から 宝暦年間(1751〜1764) の頃は浮世人形とも呼ばれている例が多い。

 つまりは浮世の様々な姿態を表し、衣裳やポーズの表現に重点を置いた人形という意味であり、現代の舞踊人形などのルーツでもある。

 この元々の衣裳人形は顔と手足以外の身体の造形もほとんど無く、衣裳も胴体の上に 糊で生地を貼り付けて作られた省略化(または様式化)の進んだ人形で ある。

 だが辰乃さんは衣裳人形の趣旨は受け継ぎつつも西洋的なリアルな人体造形の上に本仕立の着物をきちんと着せ付ける本格的な造りを施しており、これが「創作衣裳人形」の名の由来となっている。つまり伝統の衣裳人形をあらゆる面で上回った人形となっている訳だ。

 ―中略―

 辰乃さんの作品の一番の特徴であり作家性とも言えるものは、もちろん作家名にもなっている「髪結ひ」の技術だ。

 髪を一本一本(もしくは数本ずつか)貼り付けて髪の生え際を美しく再現する技術はあの平田郷陽を思わせるものであり、見る人を皆驚嘆させていた。 それを人間と同じやりかたで結い上げるのである。

 また豊富な知識(有職故実)に基づいて仕立・着付けされた着物もそれだけで素晴しいものだ。 とにかく全ての技術が職人の域に達しており、素人の甘さが微塵も無い。 人形制作というものに厳しい姿勢で取り組んでいるのが作品から強く伝わってくる。

 センスなどというあやふやなものだけを武器にしている創作人形は、 この本物の迫力の前に木っ端のように吹き飛んでしまうだろう。

 また辰乃さんはとにかく器用で、つまみ細工などの小物や台座、屏風などもみな自作してしまう。 その知識と技術は傑出しており、近い将来著名な作家さんになるのは確実と思われる。

白川行雅「乙女人形 白川屋 杜若草紙」、【帝人会報】帝展の風景 三 
 
より転載(部分)

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- Kamiyui Tatsuno -

Ningyo
The Art of the creative Japanese Doll
Japanese coiffure and kimono costume
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